日本株に注目が集まる?|PBR1倍割れ企業に東証が改善要求【投資】 - Happy old age(幸せな老後)
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日本株に注目が集まる?|PBR1倍割れ企業に東証が改善要求【投資】

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記事を読んでいただきありがとうございます。はっぴー@happyoldage0です。

米国のシリコンバレーバンク(SVB)の破綻に伴い先週の1週間は株価下落で資産を減らした方が多いと思います。

投資を始めたばかりの方は、「なぜこんな目に合わなければいけないの」と考える方も多くいます。

しかし、日本市場では、2023年1月30にて東証にて「論点整理を踏まえた今後の東証の対応」にて次の内容が公開され日本株にも明るい兆しが見えているのも事実です。

■論点整理を踏まえた今後の東証の対応の抜粋
経営陣や取締役会において、自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その状況や株価・時価総額の評価を議論のうえ、必要に応じて改善に向けた方針や具体的な取組、その進捗状況などを開示することを要請
継続的にPBRが1倍を割れている会社には、開示を強く要請

東証からの開示要望に関しては、実施時期を2023年春からプライム・スタンダード市場で実施されます。

そのため、PBR1倍割れの企業がPBR1倍割れにならないように改善を行う必要に迫られ、今後日本株も上昇すると考えられています。

それでは、3/20時点で、PBR<1倍の企業がどれくらいあるのか、また、今後、PBRの改善をしていくにあたりどのようなことが起こるのかを以下に見ていきます。

詳細は、以下に記載します。
以降は目次です。

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 目 次 


前回の記事

PBR1倍割れの銘柄数はどれくらい?



まずは、PBRを簡単に説明すると下記の通りとなります。

■PBR(株価純資産倍率)とは
株価が1株当たり純資産(BPS)に対して、何倍まで買われているか」を示すものであり、一般的に「PBR<1倍」の場合は、割安株と言われます。
簡単に言えば、「PBR<1倍」の会社が解散した場合、株主が投資した資産がそのまま戻ってくる水準の企業であり株主が損失するリスクが非常に低いと言われます。
※PBRが1倍割れの会社は解散したほうが良いとも言われます。

そのため、PBR<1倍の会社がどのような会社かと言えば、投資家から期待されていない会社と考えてもらってよいです。

そのような投資家に期待されていない銘柄が、日本市場であるプライム市場とスタンダード市場でどれくらいの割合(2023/3/20時点)であるかと言うと

■プライム  :48%
■スタンダード:61%

となっており、合計での割合は54%と約半数以上が投資家から全く期待されていない企業と言うことが分かります。

それでは、実際に米国のS&P500銘柄でPBR<1倍となっている割合は3%に過ぎない状況を考えると日本株のPBRの低さが歴然とします。

S&P500銘柄と同様の日経225銘柄に関してもPBR<1倍の割合は、53%と半数を占めている状況です。

そのため、PBRだけを考えれば世界中の投資家から見ても日本株は全く期待されていないことが分かります。

そのため、東証としても、解散価値以下をとなる企業を放置させるのではなく、資本効率の改善や必要な情報開示を強く要望しています。

要するにプライム市場、スタンダード市場に残り続けたいのであれば、割安株を放置するのではなく企業の経営者さんに

■どうにかしなさい

と指示をしたことになります。



なぜPBR1倍以下は改善する必要があるのか


上記にも記載しましたがPBRが1倍以下の企業は、投資家からまったく期待がされていません

このような状態が続けば、世界中からの企業価値も無くなり、日本市場に期待が持たれなければ、日本企業は衰退していきます。

東証としてもこのような状態は望んでおらず、東証自体の価値を上げるためには、日本株の底上げが必要です。

そのため、PBR<1倍以下の企業に対しては、改善を要求することで、日本市場の価値向上を図ることを目的と考えられます。

実際に東証としては、どこまで本気なのか分かりませんが、PBR1倍割れの企業が改善要望を対策しなければ、何ら頭のペナルティを行っていくのではないかと考えます。



PBRを1倍以上にするためには


それでは、東証からの改善要望の通り、PBRを1倍以上にするためにはどうすれば良いのかを見ていきます。

まず、PBRの計算式は

■株価÷BPS(1株当たりの純資産)
※純資産÷発行済み株数

で算出されるため、単純にPBRを上昇させるためには、

■株価を上げるか
■BPSを下げる

必要があります。

しかし、実際に株価を上げようと考えた場合、

■企業イメージを上げる
■IRを頑張る
■利益を確実に生み出す

などが考えられますが、短期間で実施するには非常に難しいことが分かります。


そのため、短期間でPBRを上昇させようと考えた場合、BPS(1株当たりの純資産)をどのように下げるのかがポイントになります。

純資産を簡単に説明すると、会社の資産総額から負債総額を差し引いた金額となり下記の図示すと通りになります。
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そのため、純資産を減らすためには、会社自体の純資産を減らせばよいので、株主還元として、

■自社株買い
■配当金を引き上げる
■株主優待を設ける

などを行うことで純資産を減少させることが可能です。


そのため、短期間でPBRを上昇させようとすると自社株買いや配当の引き上げなどを行う企業が増加すると考えられます。

上記施策では、短期的に株価は上昇しますが、長期に見れば徐々に株価が戻る可能性もあり、今後は、長期的にPBRを上昇させる中期計画を立てる企業も増えてくると考えられます。

そのため、今後は株価も上昇することで日本株に注目を浴びることになります。



PBRの見直しを実施する企業


それでは、実施に2月にPBRの改善を行った企業の内容とその後の株価がどうなったのかを見ていきます。

●大日本印刷(7912)

大日本印刷に関しては、2023年2月9日に公開された「DNPグループの経営の基本方針」では

■ROE10%を目標に掲げ、PBR1.0 倍超の早期実現を目指

とあり、発表前と発表後の株価とPBRの推移を見てみると

■発表前:2/9
株価:3,185円
PBR:0.8倍
■発表後:2/10
株価:3,625円
PBR:0.9倍

となり、株価は前日比で440円上昇し、PBRも0.1倍の上昇となりました。



●シチズン時計(7762)

シチズンに関しては、75百万株までの自社株買いを1年かけて実施すると2/13にIRが行なわれており、発表前と発表後の株価とPBRの推移を見てみると

■発表前:2/13
株価:618円
PBR:0.7倍
■発表後:2/14
株価:718円
PBR:0.8倍

となり、株価は前日比で100円上昇し、PBRも0.1倍の上昇となりました。

● ● ●

上記のことを考慮すると中期計画にてPBR1.0 倍超の早期実現の計画や大規模な自社株買いを行うことで、株価、PBRを上昇させることが分かります。

まずは、プライム市場に上昇しているPBR1倍割れの企業に関しても中期計画の見直しや自社株買いなどで、株価が上昇する可能性が高いと思われます。

企業にしてみれば、現在、株価が低迷している今だからこそ、自社株買いで持ち分比率を上昇させる可能性もあります。



日本株に注目が集まる理由


PBR<1倍割れの企業改善もありますが、日本株に注目を浴びている理由がまだあります。

まずは、物価高で国内の消費は低迷していますが、コロナ禍も落ち着きを見せたことによりインバウンドの需要も増えサービス業の利益は上昇しています。

さらに、直近では、中国の経済が復活の兆しを見しており、隣国である日本にも利益が生み出されると考えられている。

今後は、世界情勢がどうなるかはありますが、日本企業の決済も良く企業の賃金も上がることを考えると日本企業には追い風が吹く状況と考えられます。

あまり無責任なことは言えませんが、米国のSVB破綻に伴い株価は下落調子ではありますが、世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏

■他人が貪欲になっているときは恐る恐る、周りが怖がっている時は貪欲に

との名言を残しています。


今後どこまで株価が下落するかは不明ですが、気が付いたときには、高値になっていると言うことが無いようにしたいものですので

■周りが怖がっている時は貪欲に

と言う言葉は、心の片隅に置いておいてもいいのではないでしょうか。



PBR1倍割れが必ず割安株ではない


ここで注意が必要なのですが、PBR<1倍の企業が全て株安なのかと言えば、そうではありません。

PBR<1倍の企業には、それなりの理由が存在します。

その原因が、企業の赤字が原因であり、倒産のリスクを含んでいる物もありますので、単純に1倍を割っているから割安と考えるのは浅はかな考えです。

そのため、その企業の株を購入する時には、PBRだけを見るのではなく、企業の業績などをよく確認する必要があることを注意して下さい。

また、PBRが5倍を超えているような企業は、非常に割高な企業と考えることも良くありません

工場や店舗をたくさん構えている企業であれば、純資産が大きくなる傾向があり、PBRは小さくなる傾向があります。

逆に、工場や店舗をそれほど持たないIT企業では、純資産が大きくならない傾向となり、成長率が高く利益が高い場合は、PBRが高い傾向になります。
(グロース市場では新興企業が多いため、PBR<1倍の割合は8%と少ない

そのため、単純にPBRが1倍以上、以下だからと言う考えだけで、株の割安・割高を判断していると痛い思いをしますので注意して下さい。

また、日本企業のPBRは非常に低い値を推移している要因としては、ROE(自己資本利益率)が低いことがあげられます。

ROEは、「純利益÷自己資本」で算出することができ、株主の投資額に対して、利益がどれくらい上げたか(どれくらい効率よく稼げているのか)を意味した値です。

簡単に言えば、「企業の稼ぐ力」がどれくらいあるかを示しています。

日本企業は、米国企業と比較し企業の稼ぐ力が少ないため、PBRが低い傾向にあります。

そのため、今後、日本企業の銘柄を購入するのであれば

■PBR
■ROE

を見ながら購入を検討するのが良いのではないでしょうか。

一般的にROEを見る場合、8%~10%以上が優良企業と言われています。

● ● ●

今回の記事は、SVB破綻に伴いあまりにも自分の資産が減少するのに嫌気がさし、少しはいいことがないかと思い記載した記事です。

実際に日本株は、徐々に注目を浴びており、今までは、NYダウが下落すれば、日経も下がると言われていましたが、この頃はそうでもありません。

米国の金融不安が落ち着きを見せれば、徐々に日本株も上昇していくと考えられるので、今のうちに、日本株を購入していきたいと言う意気込みで今回の記事を記載しました。


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記事:はっぴー@happyoldage
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管理者:はっぴー@happyoldage0

老後をどう楽しく過ごせるのか?を考えていた時にFPの資格を目指し、現在は、2級FP技能士を取得しています。

取得した資格を生かせないかと考え始めたのが当ブログになります。記事を書くほど、このまま老後を迎えて問題ないのかと心配してしまいます。老後の資産運用は、若いうちからコツコツと複利効果で資産運用をしていくことがお勧めです。老後はまだ先と考えず、準備を始めませんか?

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