第3号被保険者である専業主婦は、国民年金保険料を納めてはいませんが、65歳から老齢基礎年金を受給することになります。
老齢基礎年金がどれくらい受給できるのかと言うと、20歳~60歳になるまで国民年金の未納が無い場合、令和4年4月から 64,816円※を受給することになります。
※老齢基礎年金は、毎年金額が変わっていますので 64,816円 が必ず支給されるものではありません。
また、結婚前に厚生年金(第2号被保険者)に加入していた場合は、加入期間分の老齢厚生年金を受給することができます。
その為、自分の老齢厚生年金がどれくらい受給できるのかは、誕生月に送付される「年金定期便」で確認するか日本年金機構の「ねんきんネット」で確認して下さい。
専業主婦の年金に関しては、自営業の主婦(第1号被保険者)からは、年金を納めていないのに「ずるい」「不公平」などの声があります。
しかし、自営業の主婦(第1号被保険者)と比べると65歳から受給する年金額を増やす方法がほとんどありません。
自営業の主婦(第1号被保険者)に関しては、下記に加入することで年金を増やすことが可能となりますが、この制度は、第3号被保険者である専業主婦は加入が出来ません。
■国民年金基金に加入
■付加年金に加入
※どちらかにしか加入はできません
その為、専業主婦が年金額を増やすことを考えると、あまり手段がありません。
しかし、そんな専業主婦でも前もって準備をしていれば、年金を増やすことが可能になりますのでどのような方法で年金受給額を増やすことができるのかを見ていきます。
詳細は、以下に記載します。
以降は目次です。
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目 次
前回の記事
専業主婦の年金額
専業主婦が受給できる年金は、老齢基礎年金となり未納期間が無ければ、令和4年4月から「64,816円」を受給(前年より-259円)することになります。
また、厚生労働省が公開している「令和2年度の厚生年金保険・国民年金事業の概況」から国民年金の平均受給額は以下の通りです。
意外と老齢基礎年金を満額受給する方が少ないことが分かります。
■老齢基礎年金
男性:59,040円
女性:54,112円
■老齢基礎年金を満額受給できない方
60歳~65歳になるまでの間に任意加入制度を利用することで年金未納が無い状態とし老齢基礎年金を満額受給できるようにしてください。
また、任意加入する時には、付加年金に加入できるのであれば加入して下さい。月額400円納めることで納めた月×200円を受給(年間)することが可能となります。
また、専業主婦の方は、結婚前までに厚生年金に加入していた方も多いと思いますので、厚生年金に加入していた方は、老齢基礎年金に老齢厚生年金が加算された年金額を受給することになります。
老齢厚生年金がどれくらい受給できるのかは、
■誕生月に送付される年金定期便
■日本年金機構の「ねんきんネット」
で確認可能です。
専業主婦が受給する年金額は、非常に少ないですが、旦那さんが受給する年金額も含めての年金額(夫婦での年金額)となります。
旦那さんがそれなりの年金額を受給できるのであれば、老後の生活はそれほど心配する必要はありません。
老後のお金が心配であるのであれば、夫婦で受給できる年金額がどれくらいなのかは、確認してみて下さい。
● ● ●
しかし、専業主婦が受給できる年金額は老齢基礎年金がベースとなる為、受給できる金額(約6.5万円/月額)は非常に少ない金額です。
今後は、受給できる年金額も減額されて行くと考えられ、受給できる年金額はできる限り多く受給できるように努力はしていきたいです。
それでは、以降に、どうすれば専業主婦の年金を増やすことが可能かを見ていきます。
専業主婦の年金を増やす方法は?
専業主婦の年金を増やす方法としては、つみたてNISAやiDeCo(イデコ)で投資を行い、65歳から受給する年金を繰下げ受給することで年金を増額(終身)することができます。
年金の繰下げ受給とは、年金受給開始年齢を65歳→70歳、75歳まで繰下げることで、将来受給できる年金額(終身)を増額※することができます。
※1ヵ月年金を繰下げることで0.7%増額し、70歳では42%、75歳では84%の年金が増額されます。
■老齢基礎年金:6.5万を下記年齢まで繰下げた場合
70歳: 9.23万円
75歳:11.96万円
しかし、年金の繰下げ受給には、デメリットがあり、年金を繰下げている期間は、年金を受取ることができません。
その為、年金を受給できない期間をどのように乗り切るかを考える必要があります。
どのように、年金を受給できない期間を乗り切れば良いかと言えば、つみたてNISAなどで資産運用していた資金で穴埋めをすることで乗り切ることが可能です。
年金を増やすためには、iDeCo(イデコ)と考える方も多いかもしれませんが、専業主婦にはiDeCo(イデコ)は、向いていません。
※iDeCo最大のメリットである掛金が全額所得控除の恩恵が受けられず、且つ、無駄に手数料が採取される為です
その為、資産運用を行う場合は、つみたてNISAで運用を行い、余剰金がまだ余るようであればiDeCoで運用を行うと言う考えでよいです。(メインは、つみたてNISA、サブでiDeCoと言う考えで問題ないです。)
仮に年間78万円の生活費が65歳から必要な場合、5年間では390万円、10年間では780万円の金額が必要となります。
しかし、つみたてNISAで運用を行っていた場合は、上記金額は必要なく、仮に、運用利回り:4%で、年間:78万円の生活費を運用資産から引き落としていた場合
■5年間での必要な資産は、 347万円
■10年間での必要な資産は、633万円
※あくまでもシミュレーションした金額であり必ず上手く行くものではありません
が必要となり単純に資産を切り崩す場合と運用をしながら資産を切り崩した場合では、老後の貯蓄額も変わってきます。
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その為、資産運用を行うのであれば、銀行の貯蓄などよりもつみたてNISAで貯蓄する方が貯蓄する資産も少なく済むことになります。
さらに、つみたてNSIAでは、20年間運用した場合、運用成果は2%~8%となるケースが高く元本割れが起きる可能性が低くなります。
引用元:金融庁 つみたてNISA早わかりガイドブック
その為、専業主婦であっても余剰金を銀行の預金で寝かせておくのではなく、つみたてNISAで資産運用を行うことで資産を増やすと言うことを実施できればと考えます。
加給年金制度が対象か確認する
日本の年金制度では、お金の支給を受ける場合は、必ず、自分で申請をする必要があります。
■誰かが実施してくれる
■誰かが教えてくれる
と言うことはなく、親切な「誰か」は誰もいないと言うことを理解して下さい。
その為、制度自体を知らなければ、申請漏れとなり、本来受給できるお金を受取ることができなくなりますので、年金制度は理解をする必要があります。
加給年金とは
加給年金とは、年金の家族手当とも言われる年金となります。
受給条件は、旦那さんが老齢厚生年金を受給した場合、奥さんがまだ、老齢基礎年金の受取り前の場合、加給年金を受給することができます。
要するに、奥さんが年金受給前で、旦那さんが年金生活となり、世帯収入が少なくなった分を加給年金で補填すると言う意味合いの年金です。
その為、年下の奥さんは受給可能ですが、年上の奥さんでは受給することができません。
●支給条件
支給条件は、主に、下記の3点があげられますが、詳しい内容は、日本年金機構「
加給年金額と振替加算」を参照して下さい。
■65歳到達時点で、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある方
■生計を維持されている配偶者または子供
■配偶者は65歳未満、子供※
※18歳到達年度の末日までの間の子、又は、1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
受給できる金額は、配偶者のみの場合、
■388,900円/年間
を受給でき、1人目・2人目の子の場合は、「各223,800円」、3人目以降の子の場合は「各74,600円」が上記金額に加算されることになります。
●申請手続き
上記にも記載しましたが、加給年金は、申請をしないと受給できませんので最寄りの年金事務所または年金相談センターで手続きができますので確認して下さい。
また、旦那さんが年金を申請する時に、配偶者に関する届け出を行っている場合は、社会保険事務センターから用紙が郵送されますので申請を行ってください。
専業主婦の年金受給額は非常に少ない
専業主婦の年金受給に関して記載しました。
専業主婦は、年金も納めていないのに65歳から老齢基礎年金を受給できるのは「ずるい」「不公平」などと言われています※。
※本当は、ずるくも不公平でもありません
しかし、受給できる金額は、老齢基礎年金のみとなっており、国民年金の未納が無いことを前提に、約6.5万円/月額※を受給することになります。
※国民年金の未納期間がある場合は、さらに減額された金額となります。
その為、年金受給額を増やすと言うことを考える前に、老齢基礎年金が満額受給できるかどうかを確認するべきです。
未納期間があり、満額受給が行なえないのであれば、60歳~65歳になるまでの間に任意加入制度を利用することで未納期間を解消する必要があります。
任意加入制度で年金受給額を納めるのであれば、付加年金も加入できるかは確認して下さい。
付加年金は、受給する年金はあまり増えませんが、少額にもかかわらず見返りの多い年金であり、得をします。
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上記までに記載した通り、第3号被保険者である専業主婦は、年金を増やそうと考えると年金の繰下げ支給を行うしか方法がありません。
年金繰下げ支給を行うと、繰下げた期間は年金を受給できなくなるため、年金を受給できない期間の資産をどのように運用するかがとても重要です。
その為、専業主婦は、つみたてNISAで資産運用を行うことで、年金繰下げを行った収入のない期間をつみたてNISAでの資産で穴埋めすることが可能です。
年金の繰下げ支給を行うことで、受給する年金額が終身で増えることになり、老後のお金の心配はかなり減ると考えられます。
その為、専業主婦の年金を増やすことを考えるのであれば
■未納がある場合は、任意加入制度を利用
■つみたてNISAやiDeCoで資産運用
■年金の繰下げ支給を行う
■年金をもらえない期間は、資産運用の資金を取り崩す
を行うことで専業主婦でも年金受給額は終身で増やすことが行なえますので、専業主婦だからしょうがないなどと言う考えはやめるべきです。
まだ、確定している話ではありませんが、つみたてNISAに関しては、積立てる期間や非課税金を無期限にしようと金融庁が提案をしています。
金融庁がなぜこのような提案をするのかと言えば、老後の生活を送る為に年金ではお金が不足するので、自分たちでお金を運用して下さいと言っていることになります。
その為、いつまでも年金任せの老後を考えていても良いですが、ある程度は、自分で資産運用を行わなければいけないのかもしれません。
2022.9.2時点では、株価は、げんなりするほど右肩下がりではありますが、下げ続ける相場はありませんので、グダグダと考える前に、投資を始めてみてはどうでしょうか。
専業主婦だから私は大丈夫など、安易な考え方は非常に危険です。
旦那さんがいつまでも健在とは限りませんので。
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お金は寝かせて増やしなさい
将来受給できる年金額が少ないと感じているのであれば投資信託のインデックス投資を検討してみては!
本のタイトル通りですが、「お金は寝かせて増やす」素晴らしい言葉です。
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