今回の記事は、
円安だからこそ外貨建て預金がよい?|高い金利でも元本割れが発生する理由
に関しての記載になります。
5/7時点でドル円は130.584円となっており円安が進行しています。
急激な円安の為なのか分かりませんが、銀行や証券会社などでは、金利の高い外貨建て預金の広告が入ってきます。
実際に内容を見てみると1万ドル以上で金利8%を歌うものもあるようで低金利の日本では考えられないような金利となります。
この高い金利だけを見ると非常に儲かりそうな気がしますが、実際に儲かるのかを考えると、これからもさらなる円安が続かない限り元本割れを起こし損失を被ることになります。
それでは、なぜ、元本割れを起こしてしまうのかを見ていきたいと思います。
詳細は以下の通りです。
以降は目次です。
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目 次
前回の記事
外貨建て預金が損失を被る理由
それでは、外貨建て預金で損失を被る理由を見ていきます。
まず、金利の高い外貨建て預金は、期間が決まっている物が多く、今回の、金利8%のものも期間が1ヵ月と短くなっています。
1ヵ月でもどれくらいの利息がもらえるのかと言えば、金利が8%であっても日本では金利に20.315%の税金が取られますので、税引き後の金利は6.374%となります。
それでは、どれくらいの金利になるのかと言えば、最低購入単位は1万ドルのようなので、
■1万ドル×6.375%×30日÷365
となるので利息は52.39ドルとなります。
1ドルが130円を考慮すると、1ヵ月に130万円を貯金すると利息で6,810円がもらえる為、よい預金と考えがちになります。
しかし、外貨建ての取引では、円→ドル、ドル→円に換える為に為替手数料が取られることになります。
今回の商品では、片道(円→ドル)で1ドルあたり50銭かかると言うことなので、1万ドルを購入すると130万円とプラス5,000円(為替手数料)が掛かります。
1ヵ月後、52.39ドルの利息が付くので、外貨自体は10,052.39ドルとなり、ドル→円に戻そうとするとさらに5,026円の為替手数料が掛かることになります。
実際に1ドル130円のままであった場合、10,052.39ドルは、日本円になると1,306,810円となり、為替手数料を引かれると1,301,784円となります。
1,784円得していると勘違いしてしまう方もいるかもしれませんが、購入時に為替手数料を含めた1,305,000円を支払っているので1ヵ月で3,215円のマイナスとなります。
為替が130円以上の円安になっていれば、ある程度の利益になるかもしれません。
しかし、いくら高金利でも為替手数料を差し引きした場合、元本がマイナスになるのであれば、外貨預金を行う必要はないのかもしれません。
これから円安がさらに拡大することが分かっていればいいのですが、為替の流れは誰にもわかりませんのでリスクの高い預金はやめるべきなのかもしれません。
しかし、為替手数料が1ドル50銭と言うのは、正直高すぎます。
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為替手数料の安いSBI銀行では、1ドル4銭で外貨建て預金を行うのであれば、高い金利で選ぶのではなく安い為替手数料の銀行を選ぶべきなのかもしれません。
上記のことを踏まえ外貨建て預貯金を行うのであれば
■為替手数料の安い銀行を選ぶ
■短期預金ではなく長期の預金を前提にする
■為替リスクを考慮し複数回に分け運用する
を行うことを検討してみてはどうでしょうか。
外貨建て預金のデメリット
続いて、外貨建て預金を行う上でのデメリットをしっかりと理解してから行うようにしてください。
■外貨建て預金のデメリット
為替手数料が取られる
為替変動のリスクがある
銀行が破綻した場合の預金保険制度の対象にならない
為替手数料が取られる
上記までに記載しましたが、外貨預金をするときには為替手数料を取られます。
取られるタイミングとしては、円→ドルにするタイミング(買い)とドル→円にするタイミング(売り)で、為替手数料を取られます。
その為、為替手数料が高い場合、いくら、高金利であっても意味がない場合がありますので、金利と為替手数料(2回分)を考慮して運用を行ってください。
特に大手銀行などでは為替手数料が高い傾向があるので、手数料の安いネット銀行などを選んで購入することをおすすめします。
為替変動のリスクがある
自分が購入した時よりも円安が進行していれば利益は出ます。
要するに、1ドル130円の時に130万円分を購入していれば、10,000ドル分購入が出来ますが、円高で1ドル125円になった場合は、5万円の損失になります。
その為、売却時(ドル→円)は、購入時点よりも円安になっていないと利益が出ていないケースがあり、円高の場合は、元本を大幅に割る可能性がありますので注意が必要です。
その為、外貨建て預金を行う場合は、1回で購入(円→ドル)にするのではなく、複数回に分けて購入することで購入金額を分散することをおすすめします。
銀行が破綻した場合の預金保険制度の対象にならない
通常、国内の銀行が破綻(倒産)した場合、1金融機関ごとに1預金者に対しては、1千万円と利息まで保証(ペイオフ)されます。
しかし、外貨預金の場合は、このペイオフの対象とならず、仮に、外貨建て預金を行っていた銀行が倒産した場合は、何も保証されませんので注意して下さい。
正直、銀行が倒産するリスクは、小さいですが、銀行が倒産しないと言うことはありませんのでペイオフされないと言うリスクがあると言うことは認識する必要があります。
資産運用を行いたいのであれば投資信託で
これは、私の私見になりますが、現在は円安が進んでおり、もしかしたら外貨預金を行えばお小遣いなるかもと言う安易な考えで高い金利に飛びつくと痛い思いします。
上記の為替手数料の例としては、1ドル50銭でしたが、一部のメガバンクで外貨預金をすると為替手数料が1ドル2円と言う高額な為替手数料となります。
正直、短期の預貯金では全く意味が無く、長期で預貯金を行っていてもどのようなメリットがあるのか疑問を感じます。
要するに、1万ドル購入し、その後、円に戻した場合、単純に為替手数料が40,000円となることに驚きます。
メガバンクだから大丈夫などと考えていると痛い思いをするだけです。
このように、外貨建て預金で高い金利で運用を行っていたとしても、為替手数料、円高のリスクを考えると、とてもではないですが利益(お小遣い)になるとは思えません。
下手をすれば、運用を行うだけで、元本割れを起こすだけになります。
このようなリスクだけが高く大したリターンを得られない外貨建て預貯金では、資産は増えません。
その為、資産運用をどうしたいと考えているのであれば、今こそつみたてNISAやiDeCo(イデコ)で運用を行うべきかもしれません。
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お金は寝かせて増やしなさい
将来受給できる年金額が少ないと感じているのであれば投資信託のインデックス投資を検討してみては!
本のタイトル通りですが、「お金は寝かせて増やす」素晴らしい言葉です。
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岸田総理は、金融所得課税強化を持ち出し投資家からは大ブーイングでありましたが、2022.5.5のイギリス・ロンドンの金融街シティの講演で
Invest in Kishida(岸田に投資を!)
と日本に投資を呼び掛けています。
国内にあふれかえる預貯金を投資に促すなどの資産所得倍増プランを掲げています。
具体的にどのようなことをするか分かりませんが、さすがに言いっぱなしと言うこともないので、何ら頭の方針が見えてくるのかもしれません。
あっと思った時では、遅いので今のうちから証券口座を作成しておくのはどうでしょうか。
最後に:外貨建て預金にはデメリットあり
どうでしょうか?
円安だからこそ外貨建て預金がよい?|高い金利でも元本割れが発生する理由
に関して記載しました。
金利が高くても元本が割れる外貨建て預金に関して記載をしました。
全ての外貨建て預金では、利益が出ないのかと言うとそうではありません。
これは、私の話になりますが、1ドルを95円の時に3,000ドル購入し、1ドル120円の時に売却し利益を出したことがあります。
この時の為替手数料は、キャンペーン中だったので、非常に安かった気がします。確か0円だったような気がします。
そこで得た資産を、投資信託に切り替え運用している経緯を考えると、外貨建て預金のすべてがダメなのかと言えばそうではないと考えます。
しかし、外貨建て預金で利益を出そうと考えているのであれば、高い金利で長期に運用を行い、円安のタイミングで売却をすることを考えるべきです。
単純な高い金利だけで手を出すと元本割れを起こす可能性が高いことを忘れてはいけません。
高い金利もキャンペーン中だったりするので、キャンペーンが終了した場合の金利も見比べて外貨建て預金を行うべきと考えます。
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失敗学のすすめ (講談社文庫)
失敗を恐れ、失敗を恥じ、失敗を隠すのではなく失敗からどのように学び成長をするかを考える本です。「失敗は成功の母」と言われ日本人の失敗に対する考えを大きく変えたと言われています。
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上記で記載しましたが、岸田首相が資産所得倍増プランを掲げているのであれば、ここで、日銀も金利を上げることは考えられず、まだまだ、円安が続くのかもしれません。
その為、今が、外貨建て預金を始めるのがいいのかもしれませんが、外貨建て預金を行うのであれば、為替リスクを理解したうえで
■為替手数料
■高金利はキャンペーンではないか
■運用時期はどれくらいか
を考慮したうえで行うべきと考えます。
しかし、私としては、リスクだけ高くリターンの少ない外貨建て預金よりもリスクはあるがそれなりのリターンもある投資信託での運用を行う出来と考えます。
岸田政権でも今後投資を促すような発言も出ているので。
松井証券で取り扱う投資信託は、ノーロード(購入時手数料無料)と低コストを意識した商品でラインナップされています。投資信託を始めたいと言うのであれば、松井証券で口座開設を行ってみてはどうでしょうか?
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皆さんは、どのように思いましたか?
コメントがあれば、よろしくお願いします。
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