今回の記事は、
投資信託の分配金とは?|分配金がたくさん出るから良い投資信託とは限らない
に関しての記載になります。
これは、私の私見になりますが、分配金をたくさん出す投資信託は良い投資信託なのかと言うと、決して良い投資信託とは言えません。
投資をする運用スタイルにもよりますが、長期運用を考えているのであれば「分配金あり」では運用効率が悪く良いとは言えません。
詳細は以降に記載していきます。
分配金と聞くと、どうしても銀行の預貯金と考えてしまうのかもしれませんが、投資信託の分配金は、銀行の利息とは異なり必ず支払われるものではありません。
投資信託の運用がうまくいかず、利益が出せなければ、分配金は、減額、又は、停止されることになります。
また、分配金に関しては、
■運用で発生した利益を分配する普通分配金
■元本の一部を払い出す特別分配金
の2種類が存在することになります。
分配金を多く支払っている商品は良い商品と思われるかもしれませんが、実は、元本の一部を払い出す特別分配金を受取っているだけと言うこともあります。
その為、分配金が多く喜んでいても、実は、今まで支払った元本の一部が戻ってきただけなのかもしれず、分配金を受け取れたと喜んでいては何も意味がありません。
これから投資信託で投資を行おうと考えているのであれば、
■投資信託の分配金とはどういうものなのか
■「分配金あり」のメリット・デメリット
■「分配金なし」のメリット・デメリット
をちゃんと理解し運用を行っていきたいものです。
それでは以降に「投資信託の分配金とは」「分配金あり・なしのメリット・デメリット」を以降に記載しています。
是非、「分配金あり」の投資信託を購入している方は、分配金の
とは何かを再確認してみてはどうでしょうか。
詳細は以下の通りです。
以降は目次です。
目 次
前回の記事
投資信託の分配金とは
投資信託の分配金とは、投資家から集めた現金を運用することで発生した収益から投資家に全部、又は、一部を還元するお金のことを言います。
その為、投資家に還元する収益が無い場合は、分配金が出ないこともあります。
また、分配金に関しては、下記の2種類に分類されます。
■分配金あり:毎月、半年、1年毎に分配されるタイプ
■分配金なし:売却されるまで分配金を支払わず再投資を行うタイプ
投資信託の分配金は銀行の預金とは異なる
投資信託の分配金は、銀行の定期預金の利息とは異なり、運用成績により金額が異なりますが、銀行の預貯金は、事前に決められた金利で利息は払われます。
その為、投資信託の分配金は、銀行の金利のように事前に決められた金利で支払われることはありません。
また、分配金と同じような株式の配当金もありますが、違いは以下の通りです。
■分配金:投資信託を運用する信託会社が支払う
■配当金:株式を発行した企業が支払う
分配金は2種類あります
投資信託の分配金は、
■運用で発生した利益を分配する普通分配金
■元本の一部を払い出す特別分配金
の2種類に分かれます。
下記に普通分配金と特別分配金のイメージした図を記載します。
上記に示した通り、普通分配金は運用で発生した利益になりますが、特別分配金は元本の一部が返却された分配金になります。
その為、分配金がたくさん出たと喜んでいても実は、購入した時の元本が返却されているだけと言うことになっているのかもしれませんので
■分配金がたくさんでるから良い投資信託ではない
ということは理解して下さい。
「分配金あり」のメリット・デメリット
まずは、「分配金あり」のメリットになりますが、決算時に利益が発生した場合、投資家に分配金が支払われるので、利益確保が行えます。
●分配金ありのイメージ図
利益確保をせずに発生した利益を再投資(複利効果)することが出来れば資産は雪だるま式に増え運用効率向上します。
しかし、運用で発生した利益を投資家に分配されてしまう為、利益を再投資(複利効果)することができず運用効率が低下するデメリットが発生します。
●分配金なしのイメージ図
●分配金ありのデメリット
分配金を支払った後に運用が悪化した場合、分配金が減額または停止される場合があり銀行の定期預金のような利息とは扱いが異なります。
また、投資信託では、投資家から集めた資金(純資産)で運用しています。
その為、分配金を投資家へ支払えば、純資産額が減少するので、購入した投資信託の基準価額が下がり、分配金を払えば払うほど基準価額が下がることになります。
基準価額が購入時点よりも下がってしまえば、分配金を受取っていたとしても、当該投資信託を売却し利益確定をしても元本を割る恐れがあります。
また、分配金は、再投資することも可能ですが、普通分配金を受取った時点で、課税(20.315%)されますので税金の払い損です。
その為、普通分配金をたくさん受給できても税金を納める量が増えるだけとなり、また、特別分配金に関しては、元本が戻ってきているだけなので全く利益にはなりません。
分配金をたくさん支払う投資信託は、手数料(信託報酬)が高い傾向にあり長期での運用には向いていません。
上記のように、「分配金あり」の投資信託は、途中で利益が確保できるメリットがありますが、デメリットの方が多く運用効率が良くない為、お勧めはできません。
メリット
■ある一定の段階で利益確保が行なえる
デメリット
■分配金は必ず分配されるものではない
■決算後は基準価額が下がる傾向がある
■分配金(普通分配金)は課税される
■分配金(特別分配金)は元本がもどされているだけ
■信託報酬が高い傾向にある
「分配金なし」のメリット・デメリット
分配金なしのメリットになりますが、発生した利益を再投資(複利効果)することで資産は雪だるま式に増え運用効率が向上します。
ただし、分配金なしの場合は、分配金が支払われませんので、運用中の利益確保はできません。
その為、解約・売却時に購入した基準価額よりも下回っている場合は、今までの運用利益も得られず元本割れを起こすデメリットがあります。
しかし、発生した利益を再投資(複利効果)することで資産は雪だるま式に増えていきますので、長期で運用をすればするほど基準価額が上昇し利益を得ることが可能です。
その為、老後の為の資産運用を行うのであれば、「分配金あり」よりも「分配金なし」の投資信託で運用することをおすすめします。
メリット
■発生した利益を再投資する為、純資産が雪だるま式に増える
■長期の運用に向いている
デメリット
■解約・売却時の基準価額により運用利益が得られない恐れがある
最後に:分配金がたくさん出るから良い投資信託とは限らない
どうでしょうか?
投資信託の分配金とは?|分配金がたくさん出るから良い投資信託とは限らない
に関して記載しました。
投資信託を購入するにあたり、分配金と言われると、どうしても銀行の預貯金である利息と同じような考えを持ち
と考えがちですが、投資信託の分配金は
■運用で発生した利益を分配する普通分配金
■元本の一部を払い出す特別分配金
の2種類があり、分配金を多く支払う投資信託が良いのかと言えばそうでもありません。
現在、数は少なくなってきましたが、毎月一定の分配金を支払う投資信託はありますが、配当金を支払うごとに
ことになり、売却時は目も当てられない基準価額になっているケース※があるのも事実です。
※特に毎月分配金を支払う投資信託は基準価額が下落する傾向が高いです
また、配当金も普通分配金であれば良いのですが、特別分配金(本の一部を払い出す分配金)では全く利益にはなっていません。
その為、分配金がたくさん出るから良い投資信託とはならないことは理解して下さい。
投資信託の分配金あり・なしに関しては、どちらを選択し購入するかは投資家の運用スタイルによりますが、
■運用中に利益を確保したいと言うのであれば「分配金あり」
■長期運用で利益を確保したいと言うのであれば「分配金なし」
と言う運用スタイルで考えればよいです。
私としては、目の前の利益よりも最終的な利益を確保したいので、「分配金なし」で運用をすることを心がけています。
今までに、毎月分配金を支払われる投資信託でも運用を行ったことはありますが、正直、「分配金なし」で運用を行ったほうが利益は出ています。
その為、目の前の飴に手を出すよりも長期運用を考えた利益を考えるべきではないでしょうか。
子供の教育費、老後の資産など長期運用を目指すような資産運用であれば、「分配金なし」で運用を行うべきではないかと考えます。
皆さんは、どのように思いましたか?
コメントがあれば、よろしくお願いします。
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