上記で65歳から受給できる年金額に対して、2019年度の高齢者の生活費から不足金額を以下に記載します。
高齢独身者の不足分は?
独身の方で考えてみると「老齢厚生年金」の「男性」のみ不足がなく、
■老齢基礎年金の方
約9万円以上の不足
■老齢厚生年金の女性
約5万円以上の不足
することが分かります。
特に老齢基礎年金のみの自営業の方は、年金のみでの不足金額は、9万円以上もあることになり年金のみでの生活は困難と言うことが分かります。
その為、自営業の方は、年金だけで生活しようと考えているのであれば、考えは改めるべきです。
しかし、65歳以降も体が動く限り働くと言う考えであるのであれば、問題ないのかもしれませんが、いつまで働けると言う保証はないのも事実です。
また、老齢厚生年金の女性に関しては、約5万円の不足金額がありますが、退職金を受給できるのであれば、あまり心配はいらないのかもしれませんが
定年退職時、自分の退職金がいくら受給できるのかは調べておくべきなのかもしれません。
高齢夫婦の不足分は?
高齢の夫婦での年金からの不足分は、
■自営業の夫婦
約-15.8万円が不足
■専業主婦の夫婦
約-5万円以上が不足
■共働きの夫婦
約-3,000円が不足
することになります。
共働きの夫婦を考慮すると、生活費を若干見直せば、年金のみで可能と考えられますが、
は、年金のみでの生活は、非常に厳しいと考えられます。
特に自営業の夫婦に関しては、年金だけでは不足する金額が大きい為、何ら頭の老後の資金は必要です。
65歳以降も体が動く限り働くと言う考えであるのであれば、問題ないのかもしれませんが非常にリスクがあることは理解が必要です。
また、専業主婦の夫婦であれば、旦那さんが定年退職時、退職金を受給できるのであれば、あまり心配はいらないのかもしれませんが
定年退職時の退職金がいくら受給できるのかは調べておくべきなのかもしれません。
老後に不足する金額を改めて考える
上記に記載した年金受給額や生活費は、あくまでも平均した金額です。
何が言いたいかと言えば、裕福な高齢者や生活が困難な高齢者も含めた平均値になるので、全ての独身者や夫婦の方が得られる年金額・生活費ではありません。
その為、老後の生活を行う上で、年金だけで生活をしようと考えているのであれば
■自分(夫婦)が受給できる年金額は?
■自分(夫婦)の生活費は?
前もって確認すべき重要な金額となります。
自分(夫婦)で不足する金額を改めて検討し、自分であれば、どれくらいの金額が不足するかは、年金受給前までには知っておく必要があります。
また、生活費に関しては、節約できる金額もあるのでどの金額ならば節約可能かは考え、
■車は必要か
■固定電話は必要か
■新聞は必要か
■通信費(スマフォ代)は高くないか
など
節約(廃除)の有無は、前もって検討しておく必要があります。
特に車は、維持費、駐車場代がかからなければ、かなりの節約になります。
必須でないのであれば、必要な時にカーレンタルなども検討するのもいいのかもしれません。
既に、契約していない人もいるかもしれませんが、固定電話、新聞などを解約してみるのもいいのかもしれません。
また、節約ばかりに目が行ってしまいますが、
■持ち家の方はリフォーム代金
■家電の買い替え
■親の介護、子供・孫などのお祝い
■車の購入
■医療費・介護費
など
上記の費用も掛かると言うことは忘れてはいけません。
その為、不足する金額+αもする必要があります。
このαの金額を見積もることが一番難しいのかもしれません。
老後の資金をどう貯蓄する
それでは、以降は、老後の資金をどう貯蓄するかに関しての記載になります。
高齢独身者の場合
上記までに算出した高齢独身者の不足金額に関して記載していきます。
年金だけで不足する金額(月額)
■老齢基礎年金
男性:-92,934円
女性:-98,101円
■老齢厚生年金
男性:+12,970円
女性:-48,641円
上記の金額は、年金だけで不足する月額の金額になりますが、仮に95歳まで長生きした場合どれくらいの不足金額が発生するのかを考えます。
老齢厚生年金の男性は不足金額が無いので削除しています。
年金だけで不足する金額(30年間)
■老齢基礎年金
男性:-33,456,240円
女性:-35,316,360円
■老齢厚生年金
女性:-17,510,760円
自営業の場合は、3千万円以上不足する
上記の不足額を考慮すると、老齢基礎年金だけで生活を行う予定の場合は、3千万円以上の貯蓄が必要であることが分かります。
正直、この不足額を貯蓄で何とかしようとしても無理がある金額です。
その為、65歳から老齢基礎年金だけで生活をしようと考えているのであれば、
に加入することをおすすめします。
国民年金基金に関しては、掛け金に対して予定利率は
にて運用が行われています。
正直、現在の株高の状況を考えると、予定利率が低いと考えてしまいますが、国民年金基金は、終身で年金を受取ることが出来ますので心強い制度と考えてよいです。
また、掛金に対しても税制面でも優遇されますので、65歳までに3千万円以上も貯蓄は困難と言う考えの方は、加入してみるのも良いのかもしれません。
国民年金基金では、
年金額をシミュレーションすることも可能ですので、実際にどれくらいの掛け金で加入すれば不足分の年金をカバーできるのかは確認してみてはどうでしょうか。
会社勤めの女性は約2千万円が不足
女性の老齢厚生年金額ですが「103,159円」と言う金額は、女性の平均値であるため、育児などで時短勤務になっている方も含まれます。
その為、単純に女性の平均年収だけで不足分を算出してしまうには、受給する年金額のブレ幅が大きくなる可能性が高く、女性の年金額に関しては、
を行って自分で受給できる年金額を調べてみて下さい。
その為、意外と受給できる年金額が多い方が出てくるのかもしれません。
また、厚生年金加入者であるので、退職金を受給できる方も多いので、単純に約2千万円が不足するわけでもないと言うことは理解して下さい。
運用利率は大したことはありませんが、勤めている会社によっては、福利厚生の一環として
などの制度もあります。
財形では利回りが低いこともあり、「つみたてNIAS」などで運用をしたほうが良いとも考えます。
しかし、ある程度は、現金で積立てておきたいと言う方には向いている制度であるのも事実です。
また、勤めている企業によっては、持株会に加入することもできますので勤め先に未来を感じているのであれば、持株会に加入することもお勧めです。
さらに企業によっては、
で年金の運用を行っている企業もあるのでよく確認してみて下さい。
高齢夫婦の場合
上記までに算出した高齢夫婦の不足金額に関して記載していきます。
■自営業の夫婦
-158,364
■専業主婦の夫婦
-52,460円
■共働きの夫婦
-3,000円
上記の金額は、年金だけで不足する月額の金額になりますが、仮に95歳まで長生きした場合どれくらいの不足金額が発生するのかを考えます。
年金だけで不足する金額(30年間)
■自営業の夫婦
-57,011,040円
■専業主婦の夫婦
-18,885,600円
■共働きの夫婦
-2,160,000円
自営業の場合は、約6千万円が不足分する
高齢独身者でも記載しましたが、自営業の方は、年金だけで生活を行うことは基本的に無理ではないかと考えます。
正直、約6千万円の金額を老後の資金として集めることは非常に困難です。
自営業夫婦の場合は、受給出る平均年金受給額は「112,565円」を考えると、持ち家を前提にしても非常に困難ではないでしょうか。
その為、自営業夫婦の場合は、65歳からは年金で生活を考えているのであれば、若いうちから
に加入することをおすすめします。
理由は、独身高齢者に記載しましたが、年金の予定利率が1.5%と少ないですが
■年金が終身で受給できる
■掛金に対する税制面の優遇がある
ことがあげられます。
しかし、夫婦で国民年金基金に加入する金額が無いと言うのであれば、
と言う制度もあります。
この制度は、掛金が月々400円を納めることで、65歳から
■200円×収めた月
の金額を老齢基礎年金に上乗せ(年間)されます。
この付加年金は、2年間受給することが出来れば元が取れる素晴らしい年金ではありますが、掛金も少ないので受給できる金額も少ないと言うデメリットもあります。
付加年金で増えた年金は、年金の繰下げ支給でも増額されるので、国民年金基金に加入するのはハードルが高いと言う方は付加年金に加入することをおすすめします。
専業主婦の夫婦は、不足分が約2千万円以上
この2千万円に関しては、過去にテレビなどで報道されていた老後2千万円問題の金額になります。
しかし、会社勤めの旦那さんは、退職金も受給できる方も多く2千万円が不足するのかに関しては、疑問があります。
また、上記に高齢独身者でも記載しましたが、会社員の方には
福利厚生などで
■財形(一般・住宅・年金)
■持株会
などの制度もあります。
また、勤めている企業によっては、
で年金の運用を行っている企業もあるのでよく確認してみて下さい。
会社員の方は、とにかく勤め先の福利厚生などをよく理解し貯蓄などを始めることをおすすめします。
共働き夫婦の不足分が約2.2百万円
共働き夫婦の不足分ですが、約2.2百万と言う金額です。
自営業の夫婦や専業主婦の夫婦とは異なり、不足する金額が少なく、老後の生活費を節約することで年金のみで生活は可能ではないかと考えます。
さらに会社勤めになりますので、大抵の方は退職金を受給することが出来ますので、老後の不足分の金額2.2百万円も問題ないのかもしれません。
専業主婦の夫婦でも記載しましたが勤めている企業にもよりますが
福利厚生などで
■財形(一般・住宅・年金)
■持株会
の制度もあり、さらには、
で年金の運用を行っている企業もあるのでよく確認してみて下さい。
その為、自分たち夫婦は、会社を退職した場合の退職金はいくらなのか、公的年金以外の収入はあるのかは確認してみて下さい。
以降に記載する投資で老後の資産運用を行うのが面倒と考えているのであれば、上記に記載した
福利厚生などで
■財形(一般・住宅・年金)
■持株会
などで運用する方が良いのかもしれません。
つみたてNISAやiDeCo(イデコ)で老後資金を運用する
公的年金だけでは老後の生活が心配だと言う話であれば、
を使用することで老後の資金を運用することをおすすめします。
しかし、上記は、あくまでも投資になりますので、運用成績によっては元本割れを起こすリスクがあり注意が必要です。
老後資金を貯蓄するのであれば、「掛金が全額所得控除」の恩恵を受けるiDeCo(イデコ)で投資をすることをおすすめしますが、iDeCoで運用を行うと
現金を引き出すことが出来ません。
これをメリットと言う方もいますが、いざと言う時に現金にならない資金では意味が無いと考え、私としては、
をメインに運用を行い、つみたてNISAでも余剰金が残るようであれば、iDeCo(イデコ)で運用を行うことをおすすめします。
iDeCoで運用する方は、あくまでも
を受ける方が前提と考えています。
「掛金が全額所得控除」の恩恵を受けない専業主婦は、iDeCoで運用を行っても手数料を採取されるだけメリットが少ない為、実施するのであれば
■つみたてNISA
ではなかと考えます。
また、投資はギャンブルだからやらないと言う考えの方も多くいるのは事実ではありますが、投資は決してギャンブルではありません。
特に、つみたてNISAやiDeCoで購入できる商品は、金融庁のお墨付きを受けている商品ですので、是非老後の資金運用に活用してみてはどうでしょうか。
老後資金の総括
自営業の方は、老後に老齢基礎年金だけで生活をするのは非常に難しいです。
その為、「つみたてNISA」「iDeCo」などで資産運用もいいのですが
の生活費が不足することになっており、上記資産を貯蓄しようとしても非常に難しいものと考えます。
その為に自営業の方(第1号被保険者)のためにある国民年金基金に加入することで将来の年金を増やすと言うことを考えるべきです。
利率は1.5%と低い数値ですが、
されるメリットもあるので加入することで老後に受給できる年金額を増やすことが出来ます。
また、老齢厚生年金(会社員の方)を受給できる方は、
を受給することができ自営業の方よりも多くの年金を受取れます。
また、会社員の方は、5人に4人は退職金を受給することが可能ですので年金だけでは生活が出来ないと考えず、自分の退職金がいくら受給できるかは確認して下さい。
さらに、企業年金、確定拠出年金を受給できる会社員の方もいますので自分が会社を退職した後にどれくらいの
は確認しておくべきです。
退職金や企業年金を受給できる方は、老後に不足する生活費は確実に少なくなります。
上記までに記載した内容でもまだまだ、老後の資金が不足すると心配している方は、
に加入して老後資金を運用してみてはどうでしょうか。
最後に:老後資金をどう確保する?
どうでしょうか?
年金だけでは生活費が不足する|老後資金をどう確保する?
に関して記載しました。
老後に年金だけで生活を行うためには、生活費(お金)が不足することが分かります。
不足する金額を単純に貯蓄しようとしても金額が金額な為、単純に貯蓄を行うだけでは足りません。
特に自営業の方は、受給できる年金が老齢基礎年金のみとなっており、20歳から60歳までに未納期間が無い方でも
■月額約6.5万円
のみの年金しか受給できません。
国民年金の未納が無い夫婦でも
■月額約13万円
の年金のみとなり、老後に生活を行うためには非常に厳しいことを理解して下さい。
その為、自営業の方は、65歳から老齢基礎年金だけで生活することは、非常に困難なので
に加入することで老後に受給できる年金を増額できるようにすることを検討して下さい。
また、厚生年金に加入していた方は、年金以外に
を受取れる方もいますので、自分(夫婦)で受け取れる年金以外の収入はどのようなものがあるのかは確認しておく必要があります。
その為、不足する生活費は、一体どれくらいになるのかは理解しておいてください。
また、我々が受給できる年金額は、少子高齢化の波によって受給する年金額は減少されると言う話も出ています。
そのことを考慮し老後の貯蓄は行って行かなければいけないのかもしれません。
皆さんは、どのように思いましたか?
コメントがあれば、よろしくお願いします。
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