今回の記事は、
【FIRE】いくら貯蓄(積立て)をすれば早期リタイアは可能?
に関しての記載になります。
今回の記事を確認する前に「FIREを目指す為にはいくら必要?」と考えている方がいれば、まずは、下記の記事から確認して下さい。
まず、FIREを行うために、いくら貯蓄(積み立て)が必要かを考えます。
Googleなどでよく見るFIREで必要な7,500万円を下記の条件で運用を行った場合、月額に積み立てる金額がどれくらい必要なのかを記載します。
●運用条件
■23歳~50歳まで(27年間)
■利率:4%
●結果(積立金)
■月額:132,800円
■年間:1,593,600円
が必要となり、かなりな月額に積立てを行う資金が必要になることが分かります。
●積立て額を見てどう思われますか?
実は、2020年度の日本の平均給与は、433万円と国税庁から公表されています。
しかし、通常の会社員の方であれば賞与が支給されることを考えれば、月額の金額はもう少し抑えられるとしても
■平均給与:433万円
の給与ではとてもではないですが月額10万円以上の積立は、非常に厳しい運用になります。
また、この433万円の平均年収は、あくまでも税引前の金額の為、実際には433万円の給与をもらうことはできません。
その為、年間受給できる手取り額(所得税や社会保険料などが引かれた金額)は
■325万円~368万円
の給料をもらうことができ、月額の給与にすると
■27万円~30万円
を銀行に振り込まれることになります。
※これはあくまでも個人で異なり、個人で保険加入などをしている場合は、少ない金額になります。
この月額の給与は、あくまでも単純に12ヵ月で割っています。
その為、こんなに銀行に振り込まれいないと思わずに、賞与(夏・冬)も含まれた手取りになると言うことは理解して下さい。
その為、平均給与を受給している方には、月額の積立て投資金額が10万円と言う金額では、とてもではないですがFIREを考えることは難しい状況ではないでしょうか。
それでは、現実的にいくらの貯蓄額でFIREを行うことが現実可能なのかに関して以降に記載をしていきたいと考えます。
詳細は以降に記載します。
以降は目次です。
目 次
前回の記事
FIREを目指す為に必要な金額は?
最近、欧米で若い方から経済的な自立で早期なリタイアをする
FIRE:Financial Independence Retire Early
と言う言葉を聞くようになっています。
FIREを簡単に言えば、
■お金に縛られず馬車馬のように働かない
と言う発想となり、実際、FIREを行うために必要な貯蓄はいくら貯めればいいのか(積立て)を考えていきます。
●FIREでの必要な資金は?
それでは、FIREを行うためには、いくらの金額が必要なのかと言えば
上記のイラストにも記載したように
■生活費(年間)×25
の金額が必要になります。
FIREの必要資金に関しては、Googleなどの検索エンジンで「FIRE」を検索すると、
■7,500万円が必要
※生活費:300万円必要な為
■1億が必要
など色々と記事が出てきます。
それでは、実際に、Googleなどで検索される7,500万円や1億が必要と言う記事を見ますが、実施にそこまでの金額が必要なのかを以降に記載しています。
いくらの貯蓄(積立て)が必要?
まず、FIREを行う上で必要な金額になりますが、
■生活費(年間)×25
の金額が必要と言われ、まずは、生活費(年間)がどれくらい必要なのかを考えていきます。
上記にも記載しましたが、年間の生活費が300万円で算出した場合、FIREで必要な資産は、
■300万円×25
となりFIREで必要な金額は
■7,500万円
が必要になります。
FIREで言う4%ルールで資産を運用した場合、23歳~50歳までの27年間にどれくらいの積立を行うとFIREできる資産が可能かを算出します。
月額の積立てる金額ですが、
■132,800円(年: 1,593,600円)
が必要になります。
通常の会社員の方であれば賞与を受給することが出来ますので、月額に積み立てる金額も少なく済みます。
しかし、月額:13万円もの金額を積立てることは非常に厳しいのではないかと考えます。
上記で記載した生活費(年間):300万円は1世帯での金額の為、独身の方ではもう少し少なく済みます。
それでは、2019年度の独身の男性と女性の生活費は以下の通りの金額となります。
■男性:168,721円
■女性:159,473円
となり、男性の生活費(月額):17万円、女性の生活費(月額):16万円と考慮した場合
■男性:5,100万円
■女性:4,800万円
が必要となり、月額の積立て額と年間の金額は
■男性:8.9万円(年:106.8万円)
■女性:8.5万円(年:102.0万円)
が必要になります。
●FIREを行うのであればある程度の積立てが必要
上記までにFIREで必要な積立額を記載しましたが、正直、早期リタイアを本気で目指すのであれば、ある程度の収入が得られなければ非常に厳しいことが分かります。
2020年度の国税庁が公表した平均給与は
■平均給与:433万円
■平均賞与:64.6万円
の金額になります。
上記は平均給与の金額は、税引前の金額であり手取りで受け取れる金額ではありません。
その為、銀行などで振り込まれる給与の額(総支給金額の75~85%で算出)は
■27万円~30万円
の金額(賞与も含む)になります。
また、平均給与は年齢が上がるごとに給与額が上昇していることを考えると若いうちからの貯蓄を考えると非常に厳しいことが分かります。
その為、早期リタイアを考えているのであれば、平均給与の方では、よほど無理をするような積立てで資産運用を行わないとFIREで言う
■生活費(年間)×25
の貯蓄は難しいのかもしれません。
本当に早期リタイアを目指しているのであれば、副業などで給与以外の収入を得ることを考えたほうが良いと考えます。
大企業などである程度の役職についている方であれば、平均給与、平均賞与以上の収入を得ている為、FIREを行うための資産作りは問題ないのかもしれません。
利率4%ルールをどのように考える
FIREで早期リタイアを送る為には、4%ルールと言うものがあります。
4%ルールの詳細は、リタイア後に生活費(年間)×25で算出した資産で生活をする必要があります。
その資産を減少させないために4%の利率で運用を行えば資産が減少しないと言う考えになります。
その為、リタイア後は、年利:4%で運用することで
■資産が目減りすることなく暮らしていける
と言う考えになります。
しかし、この4%ルールの詳細は
を考慮(7%-3%)した数値から4%と言う値が出ています。
正直、日本の物価上昇率を考慮すると3%と言うことはないので、4%ルールにとらわれず、5%でも6%でも良いのかもしれません。
しかし、我々の年金を運用しているGPIFの収益率は3.7%となっています。
GPIFは、米国一択で資産運用をしていない為、何とも言えませんが単純に我々の年金を運用しているGPIFでも3.7%の収益率であると言うことは忘れてはいけません。
市場の景気がいい時は利率が良い為、4%以上の成績がたたき出せるのかもしれませんが、一旦、景気が悪くなれば4%の利率もままなりません。
そのことは考慮して投資を行わなければいけないと言うことは忘れてはいけません。
その為、長期で投資を行っていれば、4%ルールも非常に厳しいことが分かります。
FIREの注意事項
FIREをする中で忘れてはいけないのが、早期にリタイアすると言うことになるので「厚生年金」に加入する期間が短くなります。
仮に50歳で早期リタイアした場合と会社に65歳まで勤めていた場合、厚生年金に加入していた期間が15年も違ってきます。
その為、本来会社員で働いていた時よりも65歳から受給できる年金額は非常に少なくなると言うことは忘れてはいけません。
資産を4%ルールで運用を行っていくので年金などは当てにしていないと言う考えなのかもしれませんが、年金は終身で受給できる収入でもあると言うことは忘れないで下さい。
最後に:貯蓄はいくら必要?
どうでしょうか?
【FIRE】いくら貯蓄(積立て)をすれば早期リタイアは可能?
に関して記載しました。
世の中ではFIREのいう言葉をよく目にします。
早期リタイアと言えば、聞こえ方は非常に良いですが、FIREを行うための資産を貯蓄するのは非常に厳しい道のりになるのではないかと考えます。
日本の平均給与は、コロナ禍と言うこともありますが、2年連続で減少しており2020年度の平均給与は433万円と言う低水準な金額となっています。
しかし、この金額も銀行に振り込まれる手取りの金額ではなく手取りの金額を考えると
■325万円~368万円
の金額となりFIREに必要な貯蓄を行うための収入としては非常に少ない金額になります。
その為、本当にFIREを行いたいと言うのであれば、平均給与を受給している方では、貯蓄だけで生活が出来なくなってしまうので副業などで収入を得る必要があります。
また、投資を行うと市場の景気が良ければ4%以上の利益が出ますが、市場の景気が悪化すれば利益がマイナスになることもあります。
そのことを考慮すると早期リタイアを行い、仕事をしないで生活をすると言うことは非常にリスクがあるのかもしれません。
皆さんは、どのように思いましたか?
コメントがあれば、よろしくお願いします。
コメント