今回の記事は、
【GPIF】我々の年金運用|2020年度の運用実績は?|収益額:37兆7,986億円
に関しての記載になります。
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今回の記事ですが、我々の年金運用しているGPIFから2021/7/2に「
2020年度の運用状況」が公表されたので運用状況に関する記載を行っていきます。
2020年度のGPIFの運用実績は以下の通りとなっています。
■ 収益率 :25.15%
■ 収益額 :+37兆7,986億
■ 運用資産額:186兆1,624億
世界的な株式市場がコロナバブルと言われていたので収益はそれなりにとは思っていましたが全体の収益率で
■ 25.15%
と言う立派な成績だったのではないでしょうか。
また、2001年からの運用してきた収益率も3.61%と言う数値を考えればかなり優秀な数値だったと考えられます。
私が知らないだけかもしれませんが、このGPIFの運用実績に関しては、まったく報道がされていません。
もともと、GPIFでの運用実績がマイナスの値を出そうものならば、鬼の首を取った勢いでマスコミ各社が報道してきます。
しかし、黒字の場合は、まったく報道されません。
ネガティブな情報を報道するのが大好きなのかもしれませんが、このように収益額は大幅なプラスになった時も是非とも報道していただきたいものです。
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それでは、2021/7/2に公開されたGPIF 「
2020年度の運用状況」から2020年度の運用結果を以降に記載していきます。
また、GPIFからは「
2020年度 業務概況書」と言う読み応えたっぷり(128頁)のPDFも公開されていますので1度は目を通してみてはどうでしょうか。
詳細は以降に記載します。
以降は目次です。
目 次
前回の記事
2020年度の運用実績
我々の年金が運用されているGPIFの2020年度の運用実績を以下に記載します。
上記にも記載していますが、収益率、収益額は下記の通りです。
■ 収益率:25.15%
■ 収益額:+37兆7,986億円
引用元:GPIF「2020年度の運用状況」「業務概況書」
全体的には収益率は、プラス傾向となっていますが、「国内債券」のみが
■ 収益率:-0.68%
■ 収益額:-2,398億円
となっており、「外国債券」「国内株式」「外国株式」の収益額はプラスとなっております。
債券市場に関しては、米国を中心に世界的に金利が上昇しましたが、2021年3月の日銀金融政策決定会合にて変動許容幅を広がるとのおもわくから債券市場は下落しました。
しかし、債券市場は下落しましたが、株式市場は上昇し、特に「外国株式」に関しては、世界的な株高の影響もあり、収益額が20兆円の利益がでております。
また、トータルの運用資産額は、
■ 運用資産額:186兆1,624億円
引用元:GPIF「2020年度の運用状況」「業務概況書」
と2019年度の150兆6,332億円から比較すると、35兆5,292億円のプラスとなっています。
前年と比較すれば大幅なプラスとなっており我々の年金運用も上手く行えたと考えますが、これはたまたま、
■ コロナ禍で昨年市場が下落
■ 今年度はコロナバブルで市場が上昇
と言う要因のためと考えられ、2021年度もこの勢いで上昇していくかは疑問が生じます。
しかし、コロナのワクチンが徐々に浸透してくれば、低迷している飲食業や旅行業、観光地なども景気が良くなり株式市場も上昇して来るのかもしれません。
ポートフォリオの内訳と資産額
上記までに記載した我々の年金運用の実績を記載しましたが、それでは、年金の運用がどのように行われているのかを記載します。
引用元:GPIF「2020年度の運用状況」「業務概況書」
GPIFが運用しているポートフォリオに関しては
■ 国内株式:25%
■ 国内債券:25%
■ 外国株式:25%
■ 外国債券:25%
で運用が行われております。
一時期は、債券の割合が高かったのですが、株式への投資を増やしたことで現在は25%でのポートフォリオとなっております。
2021年度に日銀が金利を上げる気が無いのであれば、
■ 国内債券の割合を下げる
■ 外国債券の割合を上げる
方が年金の運用成績も向上するのではないでしょうか。
正直、このポートフォリオを見ていると綺麗に分散投資が行なわれているものと判断できこれから運用を始める方は参考にしてみるのも良いのかと思われます。
2001年からこのポートフォリオではありませんがGPIFの通り運用が行なえていれば
■ 収益率:3.61%
の成績が納められるのも事実ですので参考にしていければと考えます。
72の法則で考えれば、約20年経過すれば、現在の運用資金が2倍になることになりますので是非このままの成績で運用を行っていただきたいものです。
利子・配当収入
続いては、運用で発生しているインカムゲイン(利子・配当金)に関しての記載を行います。
インカムゲインは通常、不労所得と言われる収益になります。
GPIFでは運用している金額が186兆円もあるので、年間でも利子・配当金はかなりの金額となっており、2020年度では
■ 3兆128億円
■ 収益率:+1.62%
と言う金額となっており、2001年からのインカムゲインは
■ 40兆1,540億円
■ 収益率:+1.64%
と言う莫大な金額を得ています。
下記に累積収益額とインカムゲインの累積を示したグラフになります。
引用元:GPIF「2020年度の運用状況」「業務概況書」
今までにも記載しましたが、2020年度は、コロナバブルと言うこともあり収益額は大幅に上昇していますが、
インカムゲインは市場変動の影響は受けにくく、2001年度から右肩上がりに収益を伸ばしています。
上記のことを考えると我々の年金運用は確実に運用が行われ、利益も出ていることを考えれば2021年度も継続し運用を行っていただきたいと考えます。
何度も言いますが、GPIFでの運用成績が良かったのですからこのようなポジティブな報道を税ともしてもらいたいものです。
最後に:2020年度の運用実績は?
どうでしょうか?
【GPIF】我々の年金運用|2020年度の運用実績は?|収益額+37兆7,986億円
に関して記載しました。
現在の日本と言う国では、
■ 老後が心配だ
■ 年金はもらえるのか
■ 老後は2,000万円が必要だ
■ 年金だけでは老後破綻だ
と色々と報道がされます。
しかし、我々の年金を運用しているGIPFが絶好調の黒字の時にはその運用状況が全くと言っていいほど報道されません。
正直、GPIFの運用成績がこのまま右肩上がりで上昇しても我々の年金額は上昇することはありません。
上昇しない理由に関しては、どこかで別途記事を記載したいと思うのでここでは割愛します。
しかし、GPIFの運用実績が右片上がりで上昇していければ、我々が受給できる年金はある程度受給は保証されます。
現在、政府では、年金の運用が100年は問題ないと発言があります。
本当か嘘かは分かりませんが、世界の年金制度と比較をすれば、間違いなく日本の年金制度は優秀な制度と私は考えています。
その為、年金と言う制度を落胆的に考えず、もう少しポジティブな考えでこの年金と言う制度を考えてもらえたら良いのではないでしょうか。
今回の記事にしましたが、GPIFで運用している年金運用は、年々右肩上がりで上昇しています。
私の考えになりますが、投資は長期に運用を行うことで確実に利益が出てくるものと信じております
老後の収入が年金だけでは心配な方は、是非とも「つみたてNISA」「iDeCo(イデコ)」などで運用を行い自分の年金の足しにしてみてはどうでしょうか。
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コメント
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本気で書かれているのであれば、情報収集能力がなさすぎでは?それか、結論ありきでマスコミ批判をしたいがため、敢えて調べなかったか。国内外の通信社はもとより、新聞社配信のニュース、テレビニュースで取り上げられていますよ。
2021/07/09 URL 編集
happyoldage
私としてもロイターさんなどが報道していることは認識しています。
その為、ブログ記事で記載した、「まったく」と言う記載は不適切だったかもしれません。
これは私だけなのかもしれませんが、今回のニュースは、GPIFのWebを確認するまで、公表されていることを知りませんでした。
Webで報道内容を確認すれば取り上げられていることは理解できるのですが、報道されていることすらわからなければ調べることもできません。
これは、毎回思うのですが、報道各社でもトップ記事とは言わなくてもそのような扱いをしてくれても良いのでは。。。と考えます。
それでも、「あなたの情報収集能力が足りない」と言われると何とも言えません。
2021/07/09 URL 編集
-
ですので、
>Webで報道内容を確認すれば取り上げられていることは理解できるのですが、報道され>ていることすらわからなければ調べることもできません。
とありますが、世の中の大半のニュースはそうではありませんか。赤字の時も別に連日連夜取り上げられるわけでもなく、インデックス投資ブロガーの毎年の定番ネタ(黒でも赤でも)と化しているように思います。
わたしもインデックス投資をしているので、気持ちは分かりますが、本記事のような論調が余りにもインデックス投資ブロガー的しぐさのように思い、一言いいたくなった次第です。
「鬼の首を取ったように」とありますが、それはインデックス投資の浸透度を反映しているのではないか。そうだとすると、理解していない人(記者やメディア人を含む多くの国民)の反応として、黒ならまぁ許すが、赤なら本当に大丈夫か?となるのは無理からぬところだと思うわけです。
2021/07/10 URL 編集
happyoldage
コメントの内容はごもっともと考えます。
これは私の意見になりますが、いまだに年金の運用は赤字でそんなところにお金を預けたくないと言われている方が私の周りにいます。
その大きな理由としては、テレビなどで赤字の時に特集が組まれ報道されている為、上記のような方が多くいることも事実です。
特に2019年4Qで8兆円もの赤字をたたき出したインパクトがいまでも大きいのかもしれません。
その為、GPIFの運用実績が出るたびにどうにかならないものかと考えております。
2021/07/10 URL 編集
-
なるほど。そのような認識を改めてもらうためには、大々的に黒字にもなっているということをワイドショーや情報系の番組でとりあげられるのは、有効かもしれませんね。
ただ(うっとおしい反論をして申し訳ないです(笑))が、年金の運用をギャンブルのように捉えている人には、中々黒字や大幅益のニュースも馬の耳に念仏のような気もします。というのは、今回は勝っているかもしれないけど、ずっとは続かないんじゃないの?という反応が大半ではないかと思うからです。
結局のところ、インデックスファンド投資の構造というか意義をわからない人は、GPIFの活動の意義の理解へ至らないのではないかと、教育にも携わる身として感じざるを得ないところです。
2021/07/11 URL 編集
happyoldage
ご意見とても参考になりました。
結局は、ニュースなり報道なりを聞いた受け手がどう思うかなのでこればかりは何とも言えません。
投資をする方が増え年金運用にもう少し目を向けていただければと考えています。
2021/07/12 URL 編集