前回の記事は、iDeCoのデメリットは、手数料が高いに関して記載しました。
私もネット証券の広告で、iDeCoの手数料は0円などを見て大きな勘違いをしていました。
確かに口座を作ったネット証券側の手数料は0円です。
しかし、実はそれ以外の手数料が発生しています。
それは、どんな時に手数料が発生するかと言う記事を記載しました。
気になった方は、下記のリンクから参照をお願いします。
また、前回までの記事も気になるものがあれば、こちらもよろしくお願いします。
前回の記事
今回の記事ですが、やらなきゃ損すると言われているiDeCoに関する記事になります。
タイトルの通り、専業主婦の方は、やらなきゃ損するiDeCoで老後の資産運用を実施するべきかと言う記事を以降に記載します。
以下目次です。
専業主婦の方は、iDeCo(イデコ)で運用する必要があるか
Q:専業主婦の方は、iDeCoで老後の資産を運用が必要か?
A:お金に余裕があるのならば、実施するのはどうでしょうか。と言う感じです
理由を簡単に言うと、専業主婦の方にiDeCoで言う税制面でのメリットがまずないと言うことがあげられます。
それでは、iDeCoのメリットに関して記載していきます。
iDeCoのメリットとは
iDeCoのメリットに関しては、厚生労働省のパンフレットから引用していますが下記の通りになっています。
・掛け金全額が所得控除
・運用益も非課税で再投資可能
・受取る時も大きな控除
上記のメリットがあげられますが、それでは何が、専業主婦の方にメリットがないのかを以下に詳細を記載します。
専業主婦の方にメリットがない理由
まず、メリットの一つとして上げられている「掛け金全額が所得控除」に関しては記載します。
「掛け金全額が所得控除」以外に関しては、専業主婦だからとメリットがないと言うこともないので、今回は、主に「掛け金全額が所得控除」の記載をします。
専業主婦の方(第三者被保険者)の年収の考えになりますが、原則、年間収入が130万円未満の方が対象になります。
まず、
パートなどしておらず、給与所得がない専業主婦の方は、iDeCoの最大のメリットである「掛け金全額が所得控除」のメリットは受けられません。
それは、なぜかと言えば、所得税や市民税を納税していないからです。
また、パートをしていたとしても以下の年収では、節税の効果はありません。
・103万円以下の場合、所得税を納税しない為
・100万円以下の場合、所得税も市民税が納税しない為
上記の専業主婦の方は、節税の効果は何もありません。
また、毎月積み立てるのみで、手数料:171円を採取されますので、毎月の運用利益で171円以上の利益を出さないと、含み損が発生するだけになります。
なので、運用利益の低い元本保証などの商品で積立を行うと損だけする話になりますので注意が必要です。
また、将来、積立てた金額を年金のように引き出すにも1回440円手数料が引かれますので、この金額を考慮した運用利益を出す必要があります。
この為、所得税や市民税を納税していない主婦の方は、iDeCoの最大のメリットである「掛け金全額が所得控除」は受けられません。
それでは、次にパートで収入があり年間130万円以下の方の控除に関して詳細を下記に記載します。
パートなどで130万円以下の収入がある場合
まずは、所得税に関する税率を以下に記載します。
【2020/7/3時点:所得税の速算表】
課税される金額 |
税率 |
控除額(円) |
195万円以下 |
5% |
0 |
330万円以下 |
10% |
97,500 |
695万円以下 |
20% |
427,500 |
900万円以下 |
23% |
636,000 |
1,800万円以下 |
33% |
1,536,000 |
4,000万円以下 |
40% |
2,796,000 |
4,000万円越え |
45% |
4,796,000 |
パートの方になりますので控除される金額は、195万円以下になります。
その為、控除される税率は5%が該当します。
以下に、積立金額の最低金額5,000円で積立てた場合と、専業主婦の方の限度額:23,000円で積立を行った場合の控除額に関して記載します。
最低金額で積立を行った場合
iDeCoの積立金額を、月額5,000円、年間:60,000円で積立を行った場合
年額:60,000円で、控除される税率は5%を考慮すると、3,000円が控除されることになります。
また、上記金額に対して市町村民税も控除される為、控除される金額は、9,000円(3,000円+6,000円)になります。
限度額で積立を行った場合
それでは、専業主婦の方のiDeCo限度額(月額)が23,000円になりますので、限界まで投資した場合の年額は、276,000円になります。
この金額に、5%の控除がかかると考えると、13,800円が控除されます。
また、市町村民税に関しては、一律10%が考慮されますので、27,800円+13,800円で、41,600円が控除されることになります。
専業主婦の方の控除に関して
上記で、税金の控除額を記載しました。
この控除金額を見てどう思いますか?
中途半端な金額を積み立てるくらいであれば、手数料等を考えると運用利益によっては含み損を食らってしまいます。
なので、専業主婦の方でもしiDeCoで投資をすると言うのであれば、中途半端な金額で投資するよりも、限度額いっぱいの積立をしないと損をする可能性が高いです。
専業主婦の方でも、月額:23,000円も運用に回せないと言う方には、つみたてNISAで運用をすることをお勧めします。
専業主婦の方のメリットは
専業主婦の方は、正直、税制のメリットはあまり感じられませんが、下記のようなメリットはあります。
・将来の貯蓄として、年金以外での副収入になる
※手数料や運用次第では、含み損になるリスクはあります
・一度積立てしまえば、60歳まではお金は引き出せません
※ただのデメリットかもしれませんが
・iDeCoに関しては、夫婦の共通財産になりません
その為、離婚をしても自分名義の口座は、自分のものです
例え、お金の支払いは、旦那であったとしても
・自己破産をしても、借金の担保で没収されることはありません
しかし、税金などを対応した場合は、没収されます
専業主婦の方のメリットは、上記の物が考えられます。
その為、iDeCoは、将来の自分の保険程度と考え実施すれば良いのかもしれません。
最後に:専業主婦の方は、iDeCoで運用する必要があるか
どうでしょうか?
専業主婦の方のiDeCoの加入に関して記載しました。
正直私としては、専業主婦の方は、iDeCoでよく言われている税制面の控除は正直あまりありません。
年収が100万円以下の場合はなおさらです。
iDeCoの手数料に関しては、前回も記載しましたが確実に取られます。
ネットでの広告を見ると、iDeCoの手数料は0円などをよく見ますが、実際は、当該ネット証券が手数料を取らないだけで、別の団体から手数料を取られます。
その為、上記の手数料を引かれたとしても、それを運用益でどうにかする運用をしなければいけないことを考えると、正直、iDeCoに魅力を感じません。
・お金に余裕がある
・つみたてNISAも限度額まで投資している
それでも、他に何か運用がないかなと考えた時にiDeCoと言う選択があるのかもしれません。
色々な広告やニュースなどの話を鵜呑みにするのではなく、メリットがあるものには、必ずデメリットがあります。
それを考慮して、資産運用をしてみてはどうでしょうか。
コメント